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紙の月(角田光代著書)感想&書評!宮沢りえ主演で映画公開されている・主人公は梨花という裕福な家庭に育ち(ネタバレ注意) #小説


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角田光代著書、宮沢りえ主演映画”紙の月”

11月15日から宮沢りえ主演で映画公開されている小説です。
主人公は梨花という裕福な家庭に育ち、元々は正義感の強い女性。
その主人公が銀行で何億ものお金を押領し海外へ逃亡している場面と梨花と関わりのあった友人、昔の恋人が梨花を回想する形で構成されています。

高校時代の友人、結婚してから通った料理教室の友人、結婚前に少しだけ付き合った恋人。
それぞれ家庭や自分の人生に悩みを持ち、それがお金に関する事だったりするのでそんな時、お金を横領するなんて到底しそうになかった梨花の事を思い、どうしてそんな事をしたのかを考える。それぞれ梨花に関する違う印象を持っていますが、全員が梨花は正義感の強い、清らかな女性だったという印象は共通な点だと思います。
そんな女性がなぜ横領なんていう大それた罪を犯したのか。
結婚生活していく上での夫とのお金を含めた微かな、でも確実に深まっていく溝。
結婚前から今いる自分が自分の一部でしかないような気持ちをずっと抱えていた梨花は若い恋人を持つことで高揚し、自分の居場所を得たような気持ちになりそれを現実のものとしてずっと維持し続けるために横領を繰り返すようになります。
ありふれた生活を送っていたのに、突然タガが外れたように見えますが本当はだんだんと越えてはいけないところへ罪の意識もなくたどり着いてしまったという感じ。自分にも、身近な人にも起こりえる事かもしれないと思いながらどんどん小説の世界に引き込まれてしまい、一気に読み上げてしまいました。
映画ではどんな風に描かれているのか、また違った感想を持てそうで
観るのが楽しみです。