読書感想
成功している人は、なぜ神社に行くのか? 八木龍平著 運の良い人間になりたい、成功したいとは誰もが願うことだと思います。私も切に幸運に恵まれたいと願う一人なのですが、本屋の店先でこの本を見た際、神社にスポットを当てた本などは読んだことがなかっ…
「朱夏」警視庁強行犯係・樋口顕 今野敏著 警視庁の樋口警部補の妻が誘拐されます。どうして?身代金目的ではないのです。では~なぜ? 樋口の勤務の様子、家庭の様子が描かれますが、ふつうの家庭で、どこにも問題はないように思えます。
きらきらひかる(江國香織):結局何も解決していない 異性愛者と同性愛者の話、ではなく夫とその愛人の二人が好きな女性、妻には好意を持っているが愛は他の相手にある男性1、男性1の恋人だが男性1の結婚により愛人になってしまった男性2という奇妙な三角…
圏論の技法(アーベル圏と三角圏でのホモロジー代数) 著者: 中岡宏行, これはいい本だと思います。 ホモロジー代数を含む圏論は、大学の講義ではなかなか扱ってくれませんが、位相幾何学、数論、代数幾何学を勉強するときにかなり重要になってきます。この本…
青崎有吾のアンデッドガール・マーダーファルス、館シリーズとはまた違う趣が素敵です 私が最近買って読んだのは、館(笑)シリーズでミステリーファンにはお馴染みの、青崎有吾の『アンデッドガール・マーダーファルス』です。
保育に使えるなぞなぞ 石田真理 子どもの生活・遊びに密着したなぞなぞ このなぞなぞは,小さな子どもと言葉で遊べる感覚で楽しめるなぞなぞ本です。「たべもの」「いきもの」「あそび」など,日常生活での身近なものから数多くの問題だ出題されています。し…
「動かない」と人は病む 生活不活性病とは何か 大川弥生 本書のテーマは、主に高齢者における常識である、疲労や病後の「安静」を過大評価することに対するアンチテーゼである。例えば病気をした後に安定しているにもかかわらず、安静にすることでかえって脚…
『外国語としての日本語』(佐々木瑞枝):日本語を見直すための1冊 日本語教師を長年勤める筆者が、外国人への指導と交流を通じて感じた日本語の不思議や外国人に日本語を教えるコツを紹介しています。「いっこ、にこ、さんこ、よんこ。どうして「しこ」じ…
「ガダラの豚」中島らも 綿密に練られたストーリー設定と、終盤で回収される伏線の数々が読んでいて気持ちいいです。
三島由紀夫の『金閣寺』は結構怖かったです 三島由紀夫の『金閣寺』を読みました。有名作品なので手を出してみたんですが、評価されるだけあってすごかったです。 まず文章がすごくきれいなんですよね。何より比喩の使い方が面白いです。この描写をこう例え…
木村元彦『オシムの言葉 増補改訂版』は戦争に引き裂かれた母国を思う本 『オシムの言葉 増補改訂版』は日本大統領のイビチャ・オシムの半生を追ったノンフィクション。 浅学にして彼が旧ユーゴスラビア出身だということを知らなかったですし、そこでさまざ…
「希望荘」 宮部みゆき・著 杉村三郎シリーズ第4弾 宮部みゆきさんの現代ミステリー、杉村三郎シリーズの第4弾となる短編集です。 前作「ペテロの葬列」のラストで妻の不倫によって杉村の結婚が破たんするという衝撃の展開に驚きすぎて、そのショックから…
『「半七捕物帳」江戸めぐり』(今井金吾):江戸理解の助けになる 最近、何かと江戸時代のことを取り上げる番組や雑誌が増えてきており、あたかも江戸ブームのような様相を呈しています。しかし、現在の東京は江戸時代の江戸とは比べものにならないほどかけ…
魔中獣狩り Ⅱ 暗黒編 夢枕 漠 獏さんお得意の魔獣狩りシリーズです。何度見ても面白い 獏さんの本は、20年、いやもっと前から新作の出るのを待ち構えては買っていました。産金は新刊を購入するのは少なくなり。もっぱら古書店で探すのが多いです。今回も古本…
贖罪;湊かなえの代表作。登場人物が追い詰められていく 湊かなえさんの代表作のひとつである贖罪。四人の女性が代わる代わる登場し、自分の過去と、現在と、そしてこれから起こるであろう悲しい未来を予兆させてある人物への贖罪が続いていきます。登場する…
「ダブル・プロット」岡嶋二人著 二人の作家の合同作品です。ミステリー短編集です。お~~っと!と言わせる仕掛けがたくさんあり、作品ごとに味わいが違います。 短編集は長編一冊ものと違い、ちょっとの合間に一作品を読み切れるので、忙しいけど~本・読…
好転力 吉瀬美智子:美人女優の素顔について 地元出身で、こんなに美しい女優さんが活躍しているなんて。ドラマやCMで吉瀬さんをお見かけするたび、誇らしく思っていました。もっと彼女のことを知りたくて、この本を購入しました。
『発達障害の子どもたち』(杉山登志郎):発達障害の間違った常識を打ち破る 子どもを持つ家庭や学校現場、さらに医療界で注目されている発達障害。しかし、発達障害という言葉が広まるにつれて、医学的・教育的な裏付けがない話が広まり始めており、「発達…
真珠の耳飾りの少女 / 作:トリイシー・シュヴァリエ こんなにも色鮮やかな小説に出会ったのは数年ぶりです。偉大な画家フェルメールが残した名画「真珠の耳飾りの少女」。誰もが一度は目にしたことがその名画には、不思議な点がいくつかあります。異国情緒漂…
「幕末百話」篠田鉱造著(岩波文庫、1996年刊)、昔の本ですが掘り出し物でした。 明治期に、著者は幕末期を生きた老人たちの話を聞きとり、文に残すことを思いたちます。そうやって、百話を集めたのが、この本です。付録として「今戸の寮」という、これ…
有頂天家族/森見登美彦 狸と天狗と人間がおりなすファンタジー 有頂天家族は、京都を舞台に主人公の狸、矢三郎とその家族、天狗の赤玉先生、人間だが天狗の力を持つの弁天を中心にお話が展開していきます。作者の森見登美彦さんは京都を舞台にした作品を多く…
コインロッカーベイビーズ 村上龍 コインロッカーで生まれた2人の物語 この本を読み終わった時になぜか長年胸につっかえていたものが軽くなったような気がしました。けして明るい話ではなく、むしろ暗くて文章の一つ一つが胸に刺さるような印象をもって読ん…
「震災のうた1800日の心のもよう」河北新聞社編集局:特別な歌集です 東北の地方新聞「河北新報」には『河北歌壇』という俳句と短歌の読者投稿コーナーがあります。 東日本大震災から5年経った2016年上期までに寄せられた震災関連の短歌の中から、…
『あたらしい憲法のはなし』(童話屋編集部):憲法解説の代表的な1冊 『あたらしい憲法のはなし』は1947年に社会科の教科書となってから、現代まで細々と受け継がれてきた1冊です。もともと中学生向けの教科書だったこともあり、誰にでも分かるように日本国…
『身近な人が亡くなった後の手続のすべて』(児島明日美ほか):日本人ならば必読・必携の1冊 高齢化社会が到来して以来、身近な人が亡くなるということが珍しいことではなくなりました。しかし、いざ身近な人が亡くなったことを想定してみると、役所へ提出…
『会社の老化は止められない』(細谷功):これを読まずして会社を語るな わざと目に付くタイトルを付けて、薄っぺらい内容であっても読者を獲得させるのがビジネス書の常套手段。しかし、本書は20年間企業を見続けた筆者が会社を生命体と捉え、20年以上観察…
赤毛のアン ルーシィ・モンゴメリ著 を読んで書いた読書感想文 私が赤毛のアンを読んで読書感想文を書こうと思ったのはたまたまでした。もともと読書感想文を書くのは苦手でした。赤毛のアンは軽く読めるだろうし、感想文も簡単に書けるだろうと軽い気持ちで…
尊厳死と安楽死 医療の中の生と死 保坂正康 高校生の頃の読者感想文の宿題で、尊厳死と安楽死についての本を読みました。当時の国語の先生にすごく褒められました。 当時、理系に進み、将来は医療の世界で仕事をしたいと思っていたので、興味のある本を選び…
ママの涙 くわばたりえ 気持ちが楽になる本でした。 最近の育児本で、こうするべきああするべき、など、読んでいて、こうしなくては!と思い込み逆に自分を苦しめてしまうことも多くありました。
あるキング 著者名:伊坂幸太郎 伊坂幸太郎の作品はエンターテインメント性に溢れていて大好きです。今回は野球の話に王様の生き様が混じった、ファンタジーのような伝記のような話に仕上がっていました。野球が好きな人よりも、むしろ野球に興味のない人に…