キャパの十字架-沢木耕太郎(さわきこうたろう):世紀の傑作写真の真贋は
カメラという道具が生まれてから世に出たジャーナリストの中で、最高の知名度を持つロバート・キャパ。
彼が一躍世界にその名前を知られることとなった一葉の写真を巡る物語がこの本の主題です。
スペイン内乱の1シーンを撮影した「崩れ落ちる兵士」というのが、発表直後から世界を駆け巡りました。
この写真はロバート・キャパの代名詞として、以後ことあるごとに取り上げられることとなります。
本書はこの「崩れ落ちる兵士」が発表された当初から付きまとっているあるウワサについて、追跡していきます。
写真にまつわるあるウワサというのは、敵の銃弾によって崩れ落ちているように見える兵士が実はヤラセによるのではないかというのです。
それはあまりにも見事に、崩れ落ちていく一人の兵士を捉えた写真であったから生まれた皮肉とも言えるものでした。
あまりにも見事であるからこそ、世紀の傑作である。と擁護派は反論します。
あまりにも見事であるからこそ、このような写真を撮影できる写真家など存在しない。と贋作派は主張します。
果たして、「崩れ落ちる兵士」という世紀の傑作の真贋はいかに。
ありがとう寄稿。
これを聞くだけだと、えらく暗い感じのする作品だが、どういうわけか暗闇ではない。かげぼうしが伸びて、闇が迫りつつある、そんな頃合いになおも輝く夕焼けが思い浮かぶ。
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