木村元彦『オシムの言葉 増補改訂版』は戦争に引き裂かれた母国を思う本
『オシムの言葉 増補改訂版』は日本大統領のイビチャ・オシムの半生を追ったノンフィクション。
浅学にして彼が旧ユーゴスラビア出身だということを知らなかったですし、そこでさまざまな政治的思惑に巻き込まれていることも初めて知りました。
オシムさんのすごいところは、ずっと理性の人だったところだなと思います。特定の人間への憎悪にとらわれず、ただ戦争を止めようと奔走したところは本当にかっこいいです。
でもサッカーの監督にできることが限られているのは確かで、そこが悲哀を感じます。でも最終章で、祖国のためにできることをなしとげたのはよかったです。ずっと祖国のことが心残りだったんでしょうね。だからこそそう簡単に代表を引き受けられなかったんでしょうね。
マジメな本ですが、一人の男性のストーリーとして面白いです。バルカン半島にはまだまだ問題は山積みなんですが、オシムさんの行為が後世の人に語り継がれて支えになってくれればいいなと思いました。
ありがとう寄稿。
話としては、主人公北村とその周りの仲間たちの大学生の話です。最初に読んだときは、すっかり騙されました。まさか4年間の出来事だとは思っていなかったので、春夏秋冬という表記に完全に騙されてしまっていました。「あれ?あれ?」と何度もページを戻して確かめてしまいました。
感想・書評「砂漠:伊坂幸太郎」ネタバレ注意・主人公北村とその周りの仲間たちの大学生の話…すっかり騙された(レビュー)。 #読書 - みんなの芸能ブログ。