ご存知のように、昨年の総選挙に際して、小池百合子らが創立した希望の党を軸とした野党再編がありました。排除の論理の影響もあり、これに立憲民主党も加わると、以前から保守、リベラルが同居し、党としての一体性を欠いていた民進党の保守系は希望の党、リベラルは立憲民主党へと流れていきました。
選挙で勝つためという打算的な動機があったとはいえ、一有権者としては、各政治家の主張と政党の主張が近づいたことで、投票をする際に非常に分かりやすくなった気がしたものです。特に個人的には、保守であり年限を明確にした脱原発を主張する政党がなかったので希望の党という新たな保守勢力には期待していました。
その後の選挙の結果は知っての通りです。立憲民主党が躍進という結果にはなりましたが、結局安倍自民一強は変わりません。もっと言うならば野党の議席が分散されて数の論理の面では弱体化したとも言えます。実際、国会での質問時間が減らされたりと、ますます与党ペースの国会運営となっています。
それを受けて、もう一度野党糾合を主張する向きもありますが、私としては主張が違うならやはり政党も異なるべきだと思います。今また一緒になったとしても民進党、民主党の繰り返しです。それぞれの主張の受け皿である政党を維持しつつ、野党間での連携を模索するという流れになってほしいと思います。中でも、日本維新の会もありますが、自民党以外の保守の支持層の受け皿が十分ではないと思います。有権者に分かりやすい政党政治が進めばいいと政局を観察しています。