日銀の総裁に黒田東彦現総裁が再任される見通しだ。二期連続の総裁となれば、半世紀以上ぶりのことになるようだ。この5年間は、デフレ脱却を目標に国債を年80兆円購入する政策を行ってきた。
具体的にインフレ率2%の数字目標を掲げていたが、その目標は未だ達成されていない。アメリカをはじめヨーロッパでも中央銀行が金融の引き締めを行う中で、日本も同じ方向に舵を切りたいというのが、日銀としての本音ではないだろうか。しかし、安倍政権が続く限り金融緩和の看板は取り下げられないという板ばさみになっている可能性が高い。そこで黒田総裁の手腕が問われることになるのだ。次の5年間は、本当の意味で黒田総裁の力量が試されるといっても過言ではないと思うが、果たしてどうなるだろうか。