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感想・書評「幡随院長兵衛:平井晩村」ネタバレ注意・江戸時代から大正時代まで人気を博した人物(レビュー)。 #読書


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『幡随院長兵衛』(平井晩村):町奴の生き様を見よ!

今ではあまり聞かなくなりましたが、江戸時代から大正時代まで人気を博した人物が幡随院長兵衛です。「弱きを助け強きをくじく」という生き様は庶民の英雄であり、自分の出自や家柄を根拠に威張り倒す旗本奴と違って、町奴として尊敬を集めました。本書では幡随院長兵衛の生涯を描いた大正時代の物語を現代語で蘇らせています。

不遇の幼少期を過ごしながらも武士としての誇りを忘れず、その誇りゆえに威張り散らす旗本奴への反感を強め、町奴へと姿を変えて町中で親分と慕われる幡随院長兵衛の姿はまさに庶民のヒーローです。幡随院長兵衛と言えば、遺恨の相手・水野十郎座衛門の邸宅を単身で訪れて壮絶な最期を遂げる場面が有名です。危険と知りながらも名を惜しんで生きた、その生き様には胸を打たれます。今ではこのような気骨のある人は少なくなってしまいました。しかし、幡随院長兵衛のような人物がたしかに存在していたことは日本人ならば知っておくべきだと思います。