ステップ 重松清さんの泣ける家族のお話です
主人公の女の子が保育園から小学校卒業するまでの話です。
この女の子は物心つく前に母親を亡くしました。それ以来、父娘の生活が始まりますが、父親の苦悩や大変さがしみじみと伝わってきたり、母親がいない女の子の悩み、また周りの人たちとの関わり方などとても人間味溢れる小説となっています。重松清さんは家族をテーマにお話を書かれることが多いですが、この本も家族や周りの人たちとの関係の保ち方など色々なことを教えてくれます。
時に涙し、ほのぼのし…1冊で幼子から立派に成長する娘へと変わっていく女の子を見られるのもとても嬉しいです。時に大人びた考えをちらつかせたり、子どもらしく拗ねてみたり…と主人公の女の子への愛着は深まります。また、その他の登場人物もとても愛嬌があり愛すべき方々ばかりです。とても穏やかで、平和な時間が流れる小説です。私はこの本を、人間関係で悩んだときや前がどっちか分からなくなったときに読んで勇気と力をもらいたいです。